あ、チビって男の子なんだ。
[2012年 8月 10日]
「クププー!!、!」
「………チビ、前が見えない」
ぼくの、ごしゅじんさまが、かえってきた。
は黒いかみと、こげ茶?の目をしてる。
すっごくやさしくて、あったかい、だいすきなひと。
ぼくのあたまを、なでてくれるゆびが、すごくすき。
ツェズと、むずかしいはなしをしてるのを、にくっついてきく。
こういうとき、はちょっとだけ、こわいかおをする。
「お前はこれからどうする?」
「…少し休んだら、また外に出る。待たせてる奴等がいるんだ」
「そうか」
またすぐいなくなっちゃうんだ。
いそがしいみたいだから、しかたないよね。でも、ちょっとさみしい。
そんなぼくを、がちらりと見た。
「帰るときにはまたチビを任せてもいいか?」
「問題ない。ケスーも随分と気に入っているようだからな」
ケスーはごはんをくれるひと。
でも、あんまりうるさくしてこないから、けっこうすき。
あれ、がむずかしいかおで、ためいき。
どうしたんだろう?またオシゴト?だいじょうぶ?
もうちょっとちかづいてみよう、ってかたにのぼってく。
そうだ、ケスーにおしえてもらったことば、げんきになるかな。
「、」
「…ん?」
「おかーり!」
「………うん?」
「おかーり!」
のまえに、とんでごあいさつ。
びっくりしたかおのあとで、すごくすきなえがおが見られた。
「…ただいま」
「クプ!おかーり!」
もっと、もっと、おはなしできるようになりたい。
のおてつだい、できるようになる。
だって、たくさんたくさん。
あったかいもの、もらってるから。
ぼくは、それで、おっきくなれるんだよ。
あ、チビって男の子なんだ。
[2012年 8月 10日]