「これで終わりかな。悪いね、大荷物頼んで」
「…いや。これぐらい大したことじゃないから」

ちょっと御無沙汰してた流星街に足を運んだ俺はと一緒。
ゴミが地面なんじゃないか、ってぐらいの場所をうろうろすること数時間。
探してた部品とか材料はだいたい揃ったからこれでいっか。

「シャルが使ってる機材って、ここからのリサイクルなのか?」
「だいたいそうかなー。買うの馬鹿らしいし」

まだ使える部品ってけっこう転がってるんだよね。
単純に盗んでもいいんだけどさ、こういう場所からレアなもの見つけるのも楽しい。

「宝探しみたいだろ?」
「…確かに。目当て以上の部品を見つけたシャルの目はすごいきらきらしてたな」
「いやー、まさかあんな良いものがあると思わなくてさ。捨てたヤツは馬鹿だね」
「雨ざらしになってて使い物になるのか?」
「そこら辺はちゃんとメンテナンスするよ。錆びついてるのもあるし」

どっさりと収穫物が入った袋をが軽々と抱える。
付き合わせて悪いなーと思ったけど、運び屋のにはこれぐらいなんでもないらしい。
シャルにはいつも世話になってるし、と俺の頼みをあっさりと聞いてくれた。
大したことしてないんだけどなぁ。そりゃ石版の情報は流したりしてるけど。

「これはどっちに運ぶんだ?ホーム?」
「ううん、俺の家。がいる家とは別の、こういうのいじる専用の」
「へえ…そんなもんもあるのか」
「来る?大して面白いものないけど」
「運ぶの手伝うよ。あと、そろそろ食事時だ」
「あ、もうそんな時間?」
「ついでに何か作る。食材ある?」
「どうだったかなー…」

大量の荷物を抱えてゴミ山を後にする。

お礼がしたいとかいうだけど。
こうやってなんでもないことに付き合って、飯まで作ってくれる。

それで十分だと思うのは俺だけ?




だって!主人公にとっては唯一の友達なんですもの!お礼ぐらいさせてよ!

[2013年 3月14日]