「……やっぱり最後のクッキー部分がな」
「あ、がひとりでポッキー食ってる!」

安売りしていたお菓子を食べつつ調べものをしていると。
ひょっこりと顔を出したキルアが俺を指さしながら部屋に入ってきた。
すでに二袋目に突入していたため、口にくわえた状態でぶらぶら揺らしていた俺。
食うか?ともう一回上下に動かすと、なんでかキルアの顔が真っ赤に染まった。

「ほ、他にねーの」
「いまはこれだけだ。残念だったな」

チョコロボくんは買ってきてないぞ、安売りしてなかったし。
欲しいなら袋の中身やるから持ってけよー、と言おうとしたんだけど。
恨めし気に睨まれてしまった。………そんなにチョコロボくん食いたかったのか。

っとと、口に入れたまんまだとチョコの部分が溶ける。
もぐもぐと咀嚼していくと、キルアがますます眉を顰めた。
なんだどうしたんだ、チョコロボくん以外はいらないんじゃなかったのか。
頬杖をつきながら振り返ると、ずんずんとキルアが近づいてきた。
がしっと俺の襟をつかんだかと思うと、そのまま顔を近づけてきて反対側からポッキーをぱくり。

って、ちょ、ええええええええええ!!!?
新しいの取ればいいのに何してんだよお前ー!?
それともあれか、クッキー部分の方が好きなのか?俺はチョコの方が好きだけど!
…渋好みだな、と感心しながら食べやすいように半分に折れるように口で力を入れる。

「む」
「大人だな、キルア」

クッキー部分を食べようとするなんて偉い。
下手すると残される部分だもんな、クッキーさんも喜ぶぞー。
そう褒めたつもりが、なんでかキルアはぶすっと拗ねた顔。

ええ、なんだよー?




ちょっとネタが浮かんじゃったので書き殴ってみた!

[2011年 11月 11日]