ポッキーの日だったから、安売りしていたのです。
[2011年 11月 11日]
ひとりで調べものをして部屋にこもってるを探してると。
書斎で本を広げながらぶつくさ呟いてるのを見つけた。しかも。
「あ、がひとりでポッキー食ってる!」
俺たちに内緒で菓子食ってるとかずりーの。
思わず指さすと、顔を上げたがくわえたままのポッキーをぶらぶら揺らした。
………なんつーか、それだけの仕草がエロい。
しかも机に頬杖ついて、食うか?なんて笑いながらもう一回揺らしてきた。
こ、こいつ、俺の反応面白がってんな…!
「ほ、他にねーの」
「いまはこれだけだ。残念だったな」
だから食べたいならこれをくわえてみろ、とばかりに。
恥ずかしいやら悔しいやらで睨みつけると、ふと視線をくわえたものに落として。
それから舌でべろりと舐めると、そのまま食べ始めた。
いらないならこのまま全部食べる、っていう無言の宣言。
ホントたまにこうやって意地の悪いことするよなコイツ…!!
けどなんか、ここで退いたら負けな気がして腹が立つ。
眉間に皺を寄せると、最後に挑発するように頬杖をついたままが振り返った。
…よし、受けてやろうじゃねえかその勝負。
の傍まで早足に近づいて、むんずと襟をつかむ。
そんでそのまま引っ張ると近づいてくる口元と、くわえられた菓子。
ぱくりと端をくわえると、少し間を置いてなんでかぱきっと乾いた音。
気が付けば、真ん中で折られたポッキー。
「む」
「大人だな、キルア」
こういう遊びもできるのか、とからかうような笑った眼差し。
からかわれた、と身体がどんどん熱くなっていく。
ほんっとこいつ、こういうとこめちゃくちゃ腹立つ!!
すっげえイルミと似てる、うわあ殴りてぇ!!
面白がってんじゃねーよ、いつか仕返ししてやるからな、いまに見てろよくそー!!
ポッキーの日だったから、安売りしていたのです。
[2011年 11月 11日]