キルア視点

ひとりで調べものをして部屋にこもってるを探してると。
書斎で本を広げながらぶつくさ呟いてるのを見つけた。しかも。

「あ、がひとりでポッキー食ってる!」

俺たちに内緒で菓子食ってるとかずりーの。
思わず指さすと、顔を上げたがくわえたままのポッキーをぶらぶら揺らした。
………なんつーか、それだけの仕草がエロい。

しかも机に頬杖ついて、食うか?なんて笑いながらもう一回揺らしてきた。
こ、こいつ、俺の反応面白がってんな…!

「ほ、他にねーの」
「いまはこれだけだ。残念だったな」

だから食べたいならこれをくわえてみろ、とばかりに。
恥ずかしいやら悔しいやらで睨みつけると、ふと視線をくわえたものに落として。
それから舌でべろりと舐めると、そのまま食べ始めた。
いらないならこのまま全部食べる、っていう無言の宣言。
ホントたまにこうやって意地の悪いことするよなコイツ…!!

けどなんか、ここで退いたら負けな気がして腹が立つ。
眉間に皺を寄せると、最後に挑発するように頬杖をついたままが振り返った。
…よし、受けてやろうじゃねえかその勝負。

の傍まで早足に近づいて、むんずと襟をつかむ。
そんでそのまま引っ張ると近づいてくる口元と、くわえられた菓子。
ぱくりと端をくわえると、少し間を置いてなんでかぱきっと乾いた音。
気が付けば、真ん中で折られたポッキー。

「む」
「大人だな、キルア」

こういう遊びもできるのか、とからかうような笑った眼差し。
からかわれた、と身体がどんどん熱くなっていく。

ほんっとこいつ、こういうとこめちゃくちゃ腹立つ!!
すっげえイルミと似てる、うわあ殴りてぇ!!
面白がってんじゃねーよ、いつか仕返ししてやるからな、いまに見てろよくそー!!





ポッキーの日だったから、安売りしていたのです。

[2011年 11月 11日]